ずっと、自分の人生には「軸」がないと思っていた。
ふわふわと漂うように、何かを極めることもなく、ただ新しいことを求めて動いてきた。
いろんな場所に行って、知らない世界をのぞいてみたくて。
だけどその反面、ちゃんと社会人として恥ずかしくないように、きちんと生きなければという思いも強くて。そんな二つの気持ちに引っ張られながら、何となく時間だけが過ぎていく。
「これでいいのかな?」
そう感じる日が、ずっと心のどこかにあった。
ある日、とある占い師に「カルマ」を見てもらった。
出てきたのは「ネイティブアメリカン」のカード。
そして、木の根に足を取られているような絵柄のカードも。
— あなたの魂は、前の人生で自由を愛していたのね。
旅が好きで、自然と深くつながっていた人。
でも、その人生では自由を十分に味わえなかったの。
だから、今世でまた旅をして、学んで、自然の中に身を置きたくなる。
それはあなたの魂の願いなのよ。
言葉を聞いた瞬間、なぜかストンと心に落ちた。
ああ、だから私はずっと「自由に動ける仕事」を探していたんだ。
自分でも理由がわからなかった衝動に、ちゃんと意味があったこと。
占いとは、思わぬ角度から自分のことを映し出してくれるものなのだと、初めて実感した。
変わっていると思っていた。落ち着きがないとも言われた。
だけど、これでよかったんだ。
なんだか、とてもスッキリした。
